ヘタのところが出っ張っていて愛嬌のある形のデコポン。
食べると果汁がたっぷりで甘くて美味しいですね。
1月になるとスーパーや八百屋の店先に並びます。
デコポンと見た目が似ている不知火(しらぬい)という果物も出回ります。
違いは何でしょうか?
実はデコポンと不知火は同じ品種です。
ではその違いは何なんでしょうか?
糖度と酸味が違います。
不知火の中から一定の基準を満たしたものがデコポンです。
デコポンはJA熊本の登録商標で、不知火の中から糖度が13度以上、
クエン酸が1%以下の基準をクリアした物です。
基準に満たないものは不知火として出荷されます。
値段が違います。
デコポンは不知火よりも値段が高いですよね。
デコポンとして出荷されるものはJA熊本が共選をしています。
共選とはデコポンのオーディションのようなものです。
基準に合格したものだけがデコポンになれるのです。
農協はその品質の責任を負います。
だからデコポンは当たりはずれが少ないのです。
その分農家は選果料を払います。
JAブランドの信用があると、市場では高く売れるからです。
熊本以外の産地でもデコポンとして売られているものもあります。
1998年からは他の産地でもJAの共選で基準を満たすと、デコポンとして名のれるようになりました。
デコポンの名前を広げるためですね。
デコポンじゃないと美味しくないの?
デコポンでなくても、おいしい不知火もあります。
不知火として売られているものにも2種類あります。
共選のものと個選のものです。
共選とは農協出荷のものです。
個選の不知火にはデコポンに負けない味の物もあります。
個選とは農協を通さないで出荷する方法です。
出荷の基準は農家次第です。
大きさや外見などの基準は共選より厳しくありませんが、品質の良いものもあります。
農協に選果料を払わなくても良いので、デコポンよりも安くておいしい場合があります。
熊本産はブランドが確立しているので、デコポンになれなかったものが不知火になります。
他の産地はそこまでブランドができていないので不知火でも美味しいものがあります。
試食販売などで味が分かればデコポンよりお得な場合があります。
またスーパーが産地から直接仕入れた不知火もねらい目です。
デコポンや不知火の見分け方
- 手にとって重量感がある。
果汁がたっぷり入っていると重さを感じます。
- 押してみて果肉がしっかりしている。
柔らかいものは味が抜けていて大味なので避けましょう。
- 触ってみたときに皮が浮いていない。
皮が実から離れている感じがあるものは水分が減っているので避けましょう。
デコポンや不知火がすっぱかったら?
出始めのデコポンや不知火は酸の抜けが足りなくて酸っぱいことがあります。
そんなときは常温で皮が少ししなびれるまで置いておきます。
追熟されて酸味が抜けて甘くなります。
お店で並んでいるデコポンを選ぶときにしなびれたものを避けがちですが、
実は追熟していて美味しくなっています。
しなびれて見た目が悪くなったデコポンを売り場から下げることがあります。
食べてみると甘くておいいくなっています。
見た目を気にしなければすこししなびれたデコポンがねらい目です。
【まとめ】
- デコポンは不知火のなかで糖度13度以上、クエン酸1%以下の基準を満たしたもの。
- 不知火でもデコポンに負けない美味しさのものがある。
試食販売で味が良ければ不知火がおおすすめ
- しなびれたデコポンや不知火は追熟して酸味が抜けて美味しくなっている。
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